乳がん経験者の方は一度はcancer survivor(がんサバイバー)という言葉を聞いたことがあると思います。
cancer survivor(がんサバイバー)とは、1986年に全米がんサバイバーシップ連合(NCCS:National Coalition for Cancer Survivorship)によって提唱された概念で、がんを克服した人だけを意味するのではなく、がんと診断された直後・治療中の人、そしてその家族・友人・介護者を含めた人を指します。
わたしも2015年に乳がんに罹患して以来、自身のことをがんサバイバーと呼ぶこともあったのですが、
なぜか「survive」という言葉が、癌そのものと戦うこと、打ち勝つこと、克服することを強く連想させ、あまりいいイメージを持つことができませんでした。
ですが、最近Texas Oncologyテキサスオンコロジーというアメリカテキサス州の農村・都市部コミュニティーのがん患者に高度な治療オプションを提供する医師と腫瘍学の専門家のネットワークの発行する『I CAN NEWSLETTER』という冊子の中で、 cancer thriver(がんスライバー)という言葉を知りました。
Thriving is each patient working toward their “personal best” after cancer
I CAN NEWSLETTER, Volume 6 – Issue 2 – SUMMER 2016, https://www.texasoncology.com/
どんな状況に置かれても、最高の自分を探求し続けること。
最高の自分を探求し続けるからこそ、自分が経験したことを自分の成長の糧に変えることができる、そんな意味をcancer thriver(がんスライバー)は含んでいる気がしました。
cancer survivor(がんサバイバー)と同じように、cancer thriver(がんスライバー)が日本で浸透していけばいいなと思います。
もし、あなたが治療中でも、治療後でも、あなたの人生を謳歌すること、新たな可能性にむかって進むこと、在りたい自分になることは今この瞬間から可能です。
私たちの人生には困難や問題がこれでもかと言わんばかりに起こります。
目標や敢えて挑戦する困難や問題。そして、病気や家族などに降りかかる、思いもしなかった困難や問題。
どちらの場合も、surivival modeサバイバルモードで困難や問題に振り回されるのではなく、
今いる状況のなかで、自分が望む人生をいかに意識的に選択できるか、在りたい自分になるためにいかに自分を変えていくか、どうやったら成長できるか、つまりthriver modeスライバーモードに気持ちをシフトすること。
そして、マインドと感情を整えること。自分の未来に思いを馳せること。自分の過去と仲直りすること。
そうやって、一歩一歩、自分の人生を自分の手で切り開いていきましょう!