もしものことがあったらどうしよう?
今は趣味に旅行に、プライベートも充実して
元気に動き回っているし、仕事もしているから
たとえ万が一があっても、友達や会社の人たちが気づいてくれると思う。
でも、これから先の10年後、20年後は
仕事もやめて、誰とも会わない日も増えてくるだろうし
友達との電話やSNSでのやりとりも、減ってるかもしれないし
部屋で倒れても誰も気づかないかも・・・
もし、誰かが異変に気づいてその場はなんとかなっても
その先はどうなるんだろう・・・と不安に思うことはありませんか?
もちろん、将来の話ではなく、今現在でもあり得ることですよね。
ワタクシにも今までに
「こんなことで、死ぬのは嫌(死ぬとまでは言わなくても病院に運ばれるのは嫌)」
「発見された時に、こんな姿を見られるのは勘弁」
といった経験がいくつかあります。
- ホタルイカを食べ過ぎて大下痢になり、トイレで失神しそうになった時
- 新玉ねぎのマリネを作って口に入れた途端にあまりの辛さに驚くと同時に、アレルギー症状が出て、呼吸困難で動けなくなった時
- 3年前にアメリカのコーチング研修に参加して帰国した翌日にコロナ陽性になり、解熱鎮痛剤を数時間おきに飲んでも39度から下がらなかった一週間
その時は、一人暮らしはキツイなと心底思いました。
大変な思いをした直後には、何か対策を立てなければと反省するのですが
喉元過ぎれば、熱さを忘れてしまうものです。
シングルライフのリスク管理は、制度を味方にすべし
最近は「シングル」「おひとりさま」などに関する本を読むことが多いのですが
『あなたが独りで倒れて困ること30』(太田垣章子)
『おひとりさまの老後』(上野千鶴子)
『在宅ひとり死のススメ』(上野千鶴子)
などを先日読んだ後には
すぐにでもシングルライフのリスク管理をはじめなければ
という思いに駆られました。
今までは娘やお嫁さんなど、女性の「善意」で
家族の介護・ケアがなされることがほとんどでしたが
少子高齢化の今後の日本では
そんな無償&善意のサポートは得られなくなるようです。
もちろんシングルライフを過ごしている私たちは
自分の世話は自分でしなければいけない
ということを頭では分かっていても
何も準備していないというのが現実かもしれません。
なので、自分の将来にたいして
不安ばかりが募っているのではないでしょうか。
ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長である柳井正さんが
著書『柳井正の希望を持とう』の中で、不安と危機感の違いを説明していました。
柳井さんは「不安と危機感」の違いを
- 不安とは、将来に対して漠然とした恐れを抱いていること
- 危機感を持つとは、自分の状態や成績を客観的に評価しながら慢心しないように努力を続けること
とおっしゃっていて
まさにこれはシングルライフにも言えるのではないかと思いました。
「不安と危機感」をいっしょくたにしてはいけないんですね。
もし、シングルライフの危機=リスクがあるというのなら
そのリスクに対して何をすべきなのかを考えて
行動し続けていけばいいのです。
任意後見制度を知っていますか?
『あなたが独りで倒れて困ること30』の中で、太田垣章子さんは
代理権契約、任意後見、死後事務委任など
これからシングル女性(シングルではなくても)にとって
知っておいたほうがいい制度について書かれています。
ここでは、任意後見制度のみお伝えしたいと思いますので
他の制度やシングルライフで知っておくべきことなどを詳しく知りたい方は
ぜひ、太田垣章子さんの本を手に取って読んでみてください。
成年後見制度とは?
認知症、知的障害、精神障害などの理由で財産管理や契約などを
自分でするのが難しい人を保護し、サポートするのが成年後見制度です。
詳しくは、法務省ホームページの「成年後見制度について」をご覧ください。
法定後見制度と任意後見制度の違いって何?
法定後見制度は
本人の判断能力が不十分になってしまった後に、家庭裁判所が成年後見人等を選任。
任意後見制度は
本人の判断能力がある時に、任意後見人や将来委任する事務を決めておく。そして、本人の判断能力が不十分になった時に任意後見人がこれらの事務を本人に代わって行う。
もし私たちが最後の最後まで、自分の思うように生きていたいのであれば
自分の意思や希望を通すことのできる
任意後見は強い味方になってくれるのではないかと思います。
任意後見制度を活用するためにも、普段から
自分が大切にしたいことや人生プランを
頭の中だけにしまっておくのではなく、ときどき書き出したり
シングルライフのリスクに気づいたら、その都度、対処したり
そして、もし大切な人たちに自分のことや
自分の気持ちを伝えたいのであれば
見えるところに自分のプランや希望を書いておいたり
きちんと形にして残しておく(公正証書など)ことで
やみくもに不安になることなく
毎日を過ごしていけるのではないでしょうか。
ワタクシもこの機会に任意後見制度の活用を検討してみたいと思います。