今日も時間がなくて、やりたいことができなかった・・・。暇さえあれば、私だってできるのに・・・。どんなに忙しいか、何で皆、わかってくれないの?もう、どうしていいか分からない!と思っているあなた。
思うようにいかなかったり、気持ちに余裕がないのは、「時間管理」がうまくいかないのではなく、「自分管理」がうまくいってないといえるかもしれません。
まず初めにお伝えしなければならないのは、わたしたちは時間をコントロールできません。一日は24時間。増やすことも、減らすこともできません。すべての人に平等に一日24時間あるだけです。
ですが、「時間」をどうとらえるかは自分で決められます。正確に言いますと、マネージメントの対象は時間ではなく、自分自身です。では、そんな時にどうすればいいかを順を追って、ご説明します。
1.事実を書き出してみる
「忙しい!」「やることが多すぎて時間が足りない!」と思ったときに、具体的にやっていることのみ、書き出してみてください。
・子供の世話
例)幼稚園の送り迎え、朝昼晩の食事作り、洗濯、連絡ノート書き、お風呂に入れる、寝かしつけ・・・
・部下の指導や管理
例)業務の進捗、精神的サポート、仕事の取組み方(それぞれ、ひとつひとつ具体的に書いてください)
・家庭と仕事の両立
例)炊事・洗濯・掃除その他家事全般、今とりかかっているプロジェクト(家庭、仕事のそれぞれを、ひとつひとつ具体的に書いてください)
具体例をいくつか挙げてみましたが、それぞれ、やっていることそれ自体には、良いも悪いも、ラクでも大変でもなく、全く意味はありません(ニュートラルという意味です)。
2.事実をどう意味づけ、その時にどう感じているかを書き出す
お子さんのお風呂入れを例にとってみます。
①お互い共働きなのに、何でいつも私ばかりがやらなければならないの? → イライラする
②ぐずられると、食事作りが遅れるから困るなあ・・・ → せわしなく感じる
③手伝ってくれる人はいいよなあ・・・ → 自己憐憫
④ゆっくり親子のコミュニケーションがとれる → つながりを感じる
⑤湯船で一緒に歌をうたって、一日の疲れがふきとぶ → 元気づけられる
お子さんをお風呂に入れること一つをとってみても、たくさんの考えがあることに気づかれるでしょう。①~③のように、「~しなければいけない」「~すべきだ」と自分や家族を批判的にみるのと、④、⑤のように、前向きにとらえるかによって、「子供をお風呂に入れる」事実が全く異なった「現実」に見えるでしょう。
3.自分を思いやる
どんな考えをもっていたとしても、まずは、そんな自分に思いやりの心で接してください。やっぱり、私はダメな人間だ、などとご自身を責めないでください。完璧な人間など存在しませんよ。
4.自らその行動を選んでいることを意識する
環境・境遇のせいで、その行動をとらざるを得ないと思っている時は、ご自身を力なく感じるかもしれません。ですが、すべての行動は自ら選んでいる意識でいると、同じ行動でも不平不満ではなく、どうしたらより良くなれるだろう、何に活かせるだろうと知恵をしぼりはじめ、ご自身に解決する力があることを感じ始め、自信が湧いてくると思います。
やりたいことができなかったり、うまくいかないのは、時間が無いせいだとすぐに諦めてしまうのでなく、一度深呼吸して、ご自身の心に語りかけてみてください。心を整えることで、意外と簡単に解決できることもあるかもしれませんよ。